忍者ブログ
捏造・妄想だらけの二次創作ブログです。 たまに愚痴ってます。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

間に合った…!
豆腐の日記念に、シリアスな豆腐を愛でる久々知です。
忍たまが人殺してます。
続き的なものを、ボカロの炉心融解で替え歌作成中です。
むしろこれが続きですね。


サーチ登録する前はカウンター25だったのに…すごい…ありがとうございます。
 

 

「……お前、また豆腐かよ」
今日も、忍術学園の食堂に、あきれかえった声が響く。
「…悪いかよ」
「悪かあ…ないけどよ…」
今日は久々知君のためのスペシャルよ、と、おばちゃんが兵助に渡したのは、今まで見たこともないほどに黒い、豆腐だった。
いただきます、と言って静かに食べ始める友人。それはまるで、厳かな儀式のようで……
「…いただきます」
竹谷八左ヱ門も仕方なく、勝手に決められていた豆腐定食へと手を伸ばすのだった。

 


『五年生・六年生に告ぐ。
  下級生に気づかれぬように、
 本日攻めてくる敵を抹消せよ。』

それが、学園長からの、今宵の指令。

 

ただ闇を駆ける。仕掛けて、殺す。
それが、少年たちにできるすべて。
「立花先輩が負傷したらしい」
「八左も苦戦している」
「焙烙火矢も犬たちも使えないからな」
下級生に気づかれないことが第一。善法寺伊作が山のふもとに救護所を設置するなど、すべては学園の外で行われていた。

殺して、殺して、血に染まって、血に染めて、漆黒の瞳で闇を見て。
漆黒の瞳で人影を見たときに、漆黒の髪が赤に染まる。
蒼の制服も返り血に染まり、耳からは悲鳴しか聞こえない。

今この時だけは、感情を持たぬ忍び人形に成り果てる。黒いなりの、いつでも崩れる覚悟のある、それはまるで、先ほど食した黒い豆腐のようだった。


最後の悲鳴が、静かに響いて、止んだ。

「俺たちは親玉を殺ってくる。お前たちは学園長に報告を頼む。」
先輩の声を後にして、後輩は去る。

迷う暇もなく、仮面を手にし、灰色が黒に染まり、固まった髪をなびかせ、彼らは学び舎に戻る。

 

 

「おやすみ」
先輩たちも無事帰ってきたことを確認した後のこと。
同室の友に告げたが、彼はただ、食べていた。
「兵助?寝る前にも豆腐か?」
今度は普通の白い豆腐。友は、とても微笑んでいた。
「ごちそうさま」


なんか、心も、白い自分に戻ってこられた気になるんだよ、真っ白いからさ。

兵助は、そう言って、

 

「作り笑いを、したんだ」
彼の存在を覚えているのは、同室の彼のみ。

拍手[0回]

PR
この記事にコメントする
           
お名前
タイトル
メール(非公開)
URL
文字色
絵文字 Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメント
パスワード   コメント編集に必要です
 管理人のみ閲覧
この記事へのトラックバック
トラックバックURL:
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カウンター
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
chelnam
性別:
女性
自己紹介:
誕生日は、ユリアンがフェザーンを脱出した日。
星座は、喜三太と同じ。
バーコード
ブログ内検索
P R
アクセス解析
忍者アド
Copyright ©  -- 宇宙と砂と時を越える地平線 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Material by White Board

powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]