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捏造・妄想だらけの二次創作ブログです。 たまに愚痴ってます。
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続きです。伊作が降臨してる気がする(^-^;

「……鉢屋、もうみんな行ったよ」
静まり返る医務室に、少年が二人。

「とりあえず、奥の部屋に移動しよう。面会謝絶の札も貼っておかなきゃ。…鉢屋、立てる?」
「……何とか」
これ以上迷惑かけられないのと「天才」の意地で、方向もわからないまま無理矢理立ち上がる。腕を引かれ、奥の部屋へと導かれる。

伊作は三郎を寝かせると、難なく不破の顔をはがす。
「火傷の上に火傷を負うのがどれほど痛いか、わかっててやってるだろう」
現れたのは、どこかの組頭のように包帯で覆われた顔。
「だって、雷蔵が、」
「…わかったから泣くな」
目が余計に痛むから、やめてほしい。
「雷蔵に当たるところだったんです。雷蔵は傷ついちゃいけないんだ。私は『鉢屋』だからいいんだ、でも雷蔵は…」
鉢屋が不破を庇って傷を負ったときは、いつもこうだ。誰も、鉢屋が「鉢屋」だから鉢屋と呼んでいるわけじゃない。苗字が「鉢屋」なのだから、仕方なく鉢屋と呼んでいる、それだけのことだろうに。

「大丈夫だよ、鉢屋。彼は何も知らない。けれど、必要とされているんだろう?不破に」
毎回こうでも言わないと、鉢屋三郎は落ち着けない。

「記憶を無くしてしまえれば、一番楽なんだろうね」
顔の包帯を取り替えながら伊作は言う。
「…そんな術があればと思っていたこともあります」
包帯をほどきやすいように顔を少し上げながら、三郎は言った。
そんなことを願った者など、この学園に幾人いるか。
法(のり)の善い寺だって?ふざけるんじゃない。生臭坊主だらけのくせに。

「ああ、それから」
「…はい?」
「誕生日おめでとう、不破神(じん)蔵君」

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