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室町、図書です。死んでます、ご注意を。
最近、自分の中の1ろが怖い。
「あなたはどちらですか?」
刃を突き付けて、後輩が問う。
「何が?」
と笑えば、装束が切れた。
「ふざけてる場合じゃないですよ。うちの城は答えを決めました。あなたは、どちらですか」
静かに、怒っていた。それは、このような事態になったことに対してか、自身の勤める城の決断に対してなのか。
「…仕方ないよね」
森の木々が騒めいていた。迷っている暇も余裕もなかった。周りは常に、戦っていた。
「命令には逆らえないよ。対等じゃないんだから」
反対はしたんだけどね、と、また、笑った。
怖かった。笑ってばかりいるこの先輩が、怖かった。目が、読めない。あなたは本当に、笑っていられるんですか、この状況で。
「組頭。反対者を発見致しました」
俺が泣いているのが見えませんか、先輩?何のために穏健派の城に就職したと思ってるんですか?
縄標が背後から飛んでくる。こんなことをさせてしまって、
「すみませ…………」
迷ってばかりだった忍たまは、後輩の心の臓を突き刺した。近づきすぎたせいか、縄標は二人を包んで突き通した。縄は、絆のあった二人を締め付けて、離さない。
組頭と呼ばれた男が下り立った。縄標をほどき、崩れ落ちた二人を支え、抱きしめる。
自分は、本当に頭でいいのか?長である資格はあったのか。
「お前、俺の子になるか?」
森には、泣きじゃくる子どもが一人。傷ついて抱き合っている人間が三人。周りに転がっている三つの首を見て、きり丸は、目をそらせた。
「一人に、なっちまったんだろう?俺も、一人にはなりたくないから、一人にならないために、行くところがあるんだ」
俺と来いよ、と子どもに手を伸ばした。
「俺は、汚すぎるのは嫌いだ。嫌なことも嬉しいことも、全部見せてやる」
ずっと、俺と一緒だ、と言うと、小さな手が、俺の手を握ってきた。
まず、この人たちを埋めてあげような、と、泣きながら子どもに笑った。
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星座は、喜三太と同じ。