三郎は変装して敵を欺く。ハチは獣と一緒に森を駆ける。

じゃあ、僕は？僕はいつも迷ってばかりで、いつも敵を前にしてためらう。
敵を殺すのは、いつも僕じゃない誰か。 

僕らのことを　時代のせいだと思わないで
時代は繰り返す…
そんなものなんだ

僕にできることが、何かある？

これから太陽にさよなら
できれば星と月も勘弁
忍ぶには闇が一番だろう？

咽返る火薬のにおいと
土に混ざる獣のにおい
今夜は学園へ帰れる？

噛みつかないで　爆破もやだ
そんなのはただのわがままかな？
学園で僕は何を学んでるの？

守りたいもの　守るために
学園の門をくぐったのに
全部わかってる
だけどどうしても　苦無を染められない

ずっと怯えている五年生
お情けなんじゃないかと思う
それはない　絶対ありえない
でも勇気がないのは確かです

逃げ出したいよ忍（ここ）から
でもいまさらそれはできない
秘密を知ってしまったでしょ？
学園や忍びの世界を

ねえ　僕には何ができる？

雷蔵がいないと何も始まらない。
雷蔵に覚悟がないのは知っている。

けれど、いつも先頭を切ってくれるのは雷蔵で。
けれど、安心できるのは、雷蔵の温かい笑顔で。

雷蔵がいるから、俺（私）たちは頑張れる。

許してくれた顔を借りて
悪い子になる二人一緒に
今日だけ私を許して

黒い煙の境界線
向こうには誰もいないと
越えたら気づいてほしいな

噛みつかれたら
痛いけれど
痛いのはこちらも同じさ
殺すたび何も考えてないわけがない

大丈夫？と差し出す手に
自分の血が付くのが怖くて
連れ出してよ　彼をここから
見つからないほど遠くへ

鐘が鳴り響く学園に
帰りつけるのはいつですか
先輩　後輩たちよ
待ってろよ　今から帰るから

きっとお前は笑うだろう
お前の笑顔が支えなんだ
お前が返り血を浴びても
いつもの笑顔で笑ったよな

ほら　お前もここにいるよ

普通の人が見たら怖い光景。
それは忍たまの自分たちでも同じ。

非常の時にいつもの顔を見る。
それがどれだけ支えになっているか、気づいていないんだろう。

戦力にならなくてもいい。
自分の身は守れるのだから、安心して戦える。

そこにいるだけでいい。
それが、雷蔵の存在意義。

僕の心をそっと覗いて見ているの？
欲しい言葉だけあふれかえっているじゃないか
まだ走れるよもっともっとみんなといたいから
いっそみんなで遠くへ消えてしまおうか
でもそれじゃ意味ないの

大きな夢より
小さな夢をみんなで叶えていこう
そうだなまずはお前に
それでいいという自信がついてほしい

でも僕らより欲張りな敵の忍びは今日も変わらず
そうだね　素直でいいよね
僕はまだまだ臆病です、と

嘘つきすぎた城主は
敵に城を焼かれたらしい
そうだよ　それは僕たちだ
いつかは報復されるのかな

俺たちはずっと一緒だからな

五人一緒にいるためなら、何だってする。
火をつけたのは、果たして誰？

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