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管理人もわけがわからず。もうどうしたらいいの…?
藤内→→←久作な感じです。
こんなの考えるの、おそらく管理人ぐらいじゃないかと思います。
同志がいたら本気でびっくりするので教えてください。 あと、挿絵が欲しいです。誰か描いてくれないかな?←
のどかな秋の夕暮れ。静かなはずの図書室に、大声が響く。
「おーい、ユーちゃん達ー!どこにいるんだーい!」
まったくいつもいつも孫兵は…などとぶつぶつ言いながら机を覗き込んでいる。
毎度毎度たいへんだなあと思いながらも、一応注意をしにいく。気持ちはわかりますが、なんだかカウンターの向こうから殺気が発せられているので。
「浦風先輩。毒虫探しですか?」
なんで図書室でやってるんだろうという疑問はきっと、言ってもまともな答えは返ってこないんだろうな。
「…能勢君」
「……はい?」
なんだろう。先輩が、なんか、変?
「ここにいたんだね、ユーちゃん」
「は?」
先輩、目がキラキラしておりますが、一体何のことですか?
一つ年上の、浦風藤内先輩は、いきなり俺を抱え上げた。
「…っ、ちょっと、先輩っ?」
しかもこの体勢って……
「すみません中在家先輩、ちょっと能勢君借ります。生物委員で虫を落として、医務室で解毒したらお返ししますので」
そう先輩が言えば、納得したらしい委員長は頷いた。
「お騒がせいたしました。失礼します」
浦風先輩は、俺を『お姫様だっこ』したまま、図書室を出て走り出した。
「………急ぐよ、揺れるから、気をつけて、『久作』」
「……っ!」
急に名前を呼ばれた衝撃で、自分たちがどこを移動しているのかすら忘れてしまいそうだった。学園は広いが、自分が通ったことのない道を(一部道ですらない道も)走っていく。揺れるのは、同じ委員会で慣れきっているからこそ避けられる、トリップの数々を飛び越えるため。
荒い息をして、やっと、先輩は立ち止まった。
「孫兵!」
ユーちゃん見つけたよ、とにっこりと笑った。
頑張ったんだねえ、と浦風先輩にうなずきながら、伊賀崎先輩は、俺の制服をまさぐった。
「いた、ユーちゃん、よりによって能勢君にひっついていたとはね」
出てきたのは、黒い、小さな虫。とたん、浦風先輩がへたり込んだ。
「他の奴ならまだいいけど、もうユーちゃんだけは脱走させるなよ、頼むから」
「うん、今回で思い知ったよ」
そう言いながらも伊賀崎先輩は、とても涼しげな顔をしていた。
「なあ久作、ユーちゃんの名前の由来って、知ってるか?」
なんだかよくわからない薬を俺に飲ませながら、左近が言った。
知らない、と答えるとそうだよな、と左近は笑った。
「『誘惑』の、ユーちゃんなんだってさ」
まだ匂いしてる、と言って薬をもう一杯手渡した後…
お前、愛されてるなあ、と言ってきたから、思いっきり殴ってやった。
…………………ああ、どんな顔して図書室戻ればいいんですか。
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星座は、喜三太と同じ。