短文になりました。
くくろじです。無理やり感漂いまくる記念日(笑)
「おいしい豆腐料理の段」ネタです。無自覚って怖い。

あと一本…間に合う可能性は果てしなく低い…

「はい、『豆腐ステーキ定食』おまちどお」
その夜の定食は、その一種類のみ。まさかと思ったがやっぱり、三郎次に定食を手渡したのは、豆腐好きの先輩だった。
「乱太郎きり丸しんべヱのために手伝ったと聞きましたけど」
期待してしまった自分が馬鹿に思える。なんせ、「豆腐」の「ステーキ」なのだ。けど、彼は単なる、「後輩思いの優しい先輩」だった。

「まあ、他のみんなのはそうだけどな」
「……………え？」
一瞬、わが耳を疑った。

「お前の分だけは、全部俺の手作りだ」
そう言った後の久々知先輩の笑顔は最強だった。

「残すなんて許さないからな」
低く静かに、耳元で言われて、俺は、ただ頷くしかなかった。

「……………………あち」
向かいの席の左近が、小さく言った。
確かに、目の前の定食は、いまだにジュージューと音を立てていた。
 

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