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自分の集中力のなさにビビった(^_^;)
次から捏造大会始まります(笑)
ちなみに、あれはただの添い寝ですよ?
「……粉もん」
急に現れた気配に三郎は小さく呟いた。
「あれぇ、バレちゃった?」
それに昆奈門だよ、と訂正を忘れない。
このくせ者にだけは、なぜか素顔を見られても素でいられる。同じ包帯仲間だからか、それとも他に何かあるのか。
「…かわいこぶってもお茶しか出ませんよ。もうおじさんでしょうに」
そして善法寺先輩も、この人といるときは、結構素が出る。その理由が見つからないあたり、確かに彼はくせ者らしい。
「あれ、交換?」
俺のほどけかけの包帯を見て、雑渡さんが言った。そうですよ、と善法寺先輩が言うと、じゃあ僕も、と座り込んだ。
きれいに俺の包帯が巻かれると、皮を貼り、化粧をほどこしていく。ヴィッグをかぶれば、いつもの「不破雷蔵先輩に変装している鉢屋三郎先輩」ができあがる。
「じゃあね、鉢屋。明日また来るんだよ?」
いつもの約束を耳にしながら、医務室を去る。
「自分で脱げるでしょう!?なにやらせようとしてるんですか!」
という悲鳴も、華麗にスルーした。病人を追い出すからですよ、先輩。
あの人にはよく会うのに、いざ包帯を換えるとなると必ず追い出される。おかげで、雑渡さんの包帯の下の素顔は見たことがない。私が素顔の時に訪れるくせして。追い出されるのが癪で、最近は自分から出ていっているけれど。
「あれ?おかえり。今日は帰ってこないと思ってたけど」
「…雑渡さんがね」
「…来ちゃったんだ」
「そう」
病人状態でも追い出すんだねえ、と雷蔵は笑った。ちょっと待って、と言って、私の分の布団を敷いてくれる。やっぱりさっきのことはただのいたずらだったようだ。
「雷蔵」
「何?」
「敷いてくれたのはうれしいけれど、今日は一緒に寝てくれないかな?」
「……いいよ」
ためらいながらも、雷蔵は隣を空けてくれる。あの人が来たときはいつもそうだから。
でも結局、今夜もあの夢を見ることになるのだろうな、と、頭ではわかっていた。
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星座は、喜三太と同じ。